Fragile~思い出に変わるまで〜
俺はそんなことはしないし、今までと変わらずにひなを可愛いと思えると訴えたが、あやは頑なにそれに応えようとはしなかった。


そんないきさつもあって、俺達はだんだんセックスレスになっていった。


拒否されるかもしれないと思うと、怖くて手を出せない自分もいた。


最近ではすれ違いが続いて、顔を合わすのは朝だけという日もあったりする。


さとみといた時には、待たせてばかりだったのに……


皮肉なもんだと苦笑する。


最近では俺の方が待ってることの方が多い。


それでもひながいるおかげで、寂しいということもなく、夜を過ごせている。


さとみは一人きりで俺を待ってくれてたんだな……


ふとそんなことを思う。


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