Fragile~思い出に変わるまで〜
いつも保育園に行く時はなかなか着替えてくれないのに……と苦笑しながらほめてやると、健太は胸を張って得意気に答えた。


「あたりまえだよ
じゅんちゃんとやくそくしたし
おれ、ちゃんとひとりでもきれるし」


なぜか『おれ』を連呼しながら格好をつける健太に、吹き出しそうになるのを堪えて大袈裟に驚いて見せた。


「ほぉんとだー!すごいねぇ?
ちゃんと一人でも着れたんだ!
ボタンも間違えないで出来てるし!
さすが3歳だね?」


健太は満足そうに微笑んで、テレビのアクションヒーローのようなポーズをきめ私にアピールしてくる。


その姿が可愛くて思わず抱き締めたくなるのを我慢しながら、健太に向かって言った。


「健太!カッコいい!

そろそろ変身しちゃうのかな?」


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