天を衝く槍
部屋に入ると、ざっと見て優に10人は超していると思う程の人がいた。
好奇の目で私を見る。
部屋はそんなに大きくなく、ちょうど学校の1クラス分。
「この子が朝言った、今日から入る子ね」
ソンジュさんが私と目を合わす。
「コウガです」
「……………………」
は…反応がない。
誰も喋らない。
「右も左も分かんないと思うから、色々教えてあげて」
ソンジュさんはコホンと咳をし、「じゃぁ、教育係は~…」と、彼が誰にしようかと辺りを見渡した時。
「ヨースケがぴったしだと思うー」
おどけたような声音が静かなこの部屋に響いた。
「俺!!?」
ヨースケと呼ばれた男の人が驚く。
この人もソンジュさんと同じで目と唇が細く、肌が白い私と違って少し黄色い。
黒く長い髪はポニーテールにしていて、髪の先端は背中の真ん中より下にある。
男なのに、こんなに長く髪を伸ばしている人を初めて見た。
「じゃ、ヨースケ、任せた。以上、解散」
ソンジュさんはそう言って、彼にこっちに来いとジェスチャーをする。
ヨースケと呼ばれた人はげんなりとしたような表情を浮かべ、何故か口をすぼめた。
そして解散という文字通り、集まっていた人は私を物珍しそうに見ながら出ていった。
男ばかりなのかと思っていたけど、女もいた。
小さなことかもしれないが、私にとって大きな発見だった。
「ヨースケどんまい」
右目を隠している前髪と上の段はコゲ茶で、後ろの下の段は黒いレイヤーの中世的な人が言った。
声からして、さっきヨースケを推薦した人だ。
目は薄い黄緑のような色をしている。
「後で覚えときぃよ、ギル」
ヨースケは悔しそうに悪戯に笑う彼を見て言った。