天を衝く槍


「あの人って、誰?」


あの人っていうのは、今日会った白い服を着た巨乳の人だ。


「あ、チヤクのこと?」


ギルがまたキョトンとした表情で言う。


「…チヤク?あの人が?」


「さっきのLunaだろ?」


「……………」


あの人がチヤク…か。


リャノ曰く、チヤクがシロさんのことが好きで。


シロさんはアルが好きで。


「…アルは実はチヤクが好きだったりして……」


それで三角関係が出来上がり~……って。


…まぁ、そんなことはないか。


「え!!?」


突然、ギルがドン引きしたような表情を浮かべ、私を気持ちが悪いものを見るような目で見る。


「え?」


………彼の反応からして、どうやら口に出てたっぽい。


「じ、実はコウガってコレなのか…?」


ギルはそう言って、私にオナベ疑惑をかける。


「それともそういうのを見るのが好きなh―—」


「違う違う違う!!!」


「ま、まぁ…そういう人もいるよな、うん、応援するわ」


「いや違うから!!!スッゴイ違うから!!!」


「いや、そんなに否定しなくてもいいんだぜ?俺とコウガの仲だろ?」


「イヤ本当にそんなんじゃないから!!!」


「遠慮すんなってー」


「…遠慮してねえし、聞けよ」


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