Hurly-Burly3 【完】

まぁ、確かに大和さんみたいな人に恋をしたら

幸せになれるかもしれない。

「でもね、多分きっと大好きではあるよね。」

兄ちゃんみたいだけど兄ちゃんじゃない。

大事な助言をくれて今のあたしを見守って

くれる大事な人だ。

「あのお兄さんより?」

ううん、多分一緒ぐらい。

少し兄ちゃんの方が勝ってるぐらいで

大和さんはあたしの家族同然だ。

「どうだろうね、兄ちゃんがもっと大人しく

してくれればはっきりと兄ちゃんだって言える

ところなんだけどねー。」

「どんな人なのか会って見たかったなー。」

ナル君、ほっぺを膨らませてなんて可愛いの。

「大丈夫、ナル君も十分好きだから!!」

もう好き過ぎて辛いよね。

ボンと顔をさらに真っ赤にするナル君。

「あらま、ナル君お湯そんなに熱かった?」

のぼせちゃったのかな?

「日和ちゃんてさらっと言うから衝撃が大きいよね。」

「馨君、ナル君が!!」

バタンと倒れてしまいそうだよ。

「おめぇのせいだろうが!!」

慶詩、何を言ってるんだ!?

「家のナルちゃんをこんなにして

お前は悪女か!!」

伊織君、あたしにその言葉はしっくり

こないと思うんだよね。

「ヒヨリンの鈍感さには参るわ。」

ユウヤ、そんな嫌そうな顔しないでよ。

「うわっ、だって何をした!?

あたしナル君に何かしちゃったのか?

ヤダヤダ、ナル君嫌いにならないで!!」

ハートがブレイクしちゃそうです。

Hpがぐーんと減る兆しが見えますよ。

「き、嫌いになるわけないだろっ!!」

ナル君は真っ赤な顔に濡れた瞳で

エンジェルイリュージョン!!

もうキューピッドさんに矢を打たれた

も同然だね。

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