Hurly-Burly3 【完】
それぐらいの衝撃を発するプリティーエンジェルの
攻撃を食らった。
「ナル君すごく可愛い瞳であたしを見つめないで
下さい。」
正直なことを言っていいですかね?
君は可愛い過ぎるのだ!!
女の子じゃないのにそれ以上の可愛さを
見せつけられるとあたしがとても・・・・
「ヒヨリン、俺だって男だ!!」
「うん、それは分かってるよ。
でも、ナル君の可愛さは国家を揺るがす
ことになり兼ねない。」
ナル君、頬を膨らませても可愛いよ。
可愛すぎるよ。
いや、男が頬を膨らませるとかケッと
なるものがナル君がやると許せちゃうから
不思議だよね。
「男なのに可愛いとか嫌だ!!」
「えっ、ナル君自分の可愛さに気付いてないの!?」
それはもう無自覚すぎる。
「ヒヨリンに可愛いとか言われると傷つく・・・」
しょぼんとなるナル君。
何で傷つくんだろうか?
「えっ、あたし可愛いのとか好きだよ。」
お箸を机に並べるナル君は顔を上げた。
「でも、ナル君が嫌な気持ちになるなら
そうだね言うのは止めなくちゃならないなー。」
肉じゃがを温め直してお皿に盛る。
「もう一回言って?」
「えっ、ナル君が嫌な気持ちになる」
「じゃなくてその前の!!」
火を止めて鍋の蓋を閉めた。
「その前って何か言った?
えっと、ナル君は国家を揺るがす」
「随分戻っちまったなおいっ」
慶詩はやれやれと言いながら、
ご飯を茶碗に盛り始める。
「ナル君、肉じゃがいっぱい入れて
あげるから許しておくれ~!!」
※日和が相当鈍感だということを改めて
知ったのだった。