Hurly-Burly3 【完】
テーブルに料理が揃ったのを見計らって、
兄ちゃんがいじけるのを横目に席についた。
「兄ちゃん、早く席についてくれない?
もうお腹空いて待ってあげられる気にならない。」
ジョセフィーヌは自分のご飯にありついていた。
「ひーちゃん、もう怒ってない?」
「うん、早く席についてくれる?」
兄ちゃんのせいで要らない体力使ったよ。
顔を緩ませながらあたしの前に座る兄ちゃん。
「ひーちゃん、兄ちゃんドンブリがいいな。」
盛る前に言えよ。
「はいはい。」
兄ちゃんの世話をしなきゃいけないとか
いきなり幼稚園児の面倒を引き受けたぐらい
大変なんだけども。
「それじゃあ、神様に感謝してひーちゃんに
感謝していただきまーす。」
何その変な挨拶は!?
目を米粒並みにして兄ちゃんを見る。
ドンブリに盛ったご飯をパクパク豪快に
食べる様はもう何とも言えなかった。
「いただきます。」
果たして兄ちゃんとこの先やっていけるか
もう不安で大和さんに愚痴ろう。
「ひーちゃん、料理上達してるね。
前々から美味しいもの作るの得意だったよねー。
いいお嫁さんになるに違いないよね!!」
食べ方汚いように見えてマナー守ってる
から何か調子狂うんだよね。
「大和さんもそんなこと言ってた。」
「何だと!?」
だから、何故大和さんにライバル意識を持つ?
「兄ちゃん、お味噌汁口から零れてる。」
「大和がひーちゃんを狙っている!!」
キョロキョロ兄ちゃんが辺りを見渡す。
「その被害妄想やめなさい。」
「だって、ひーちゃん可愛いんだもん。」
その口調ムカつくんだよ!!
はぁーとため息を吐きながら味噌汁を啜った。