Hurly-Burly3 【完】
「お嫁になんて行かなくていいからなっ!!」
兄ちゃんが早くお嫁を貰って落ち着けよ。
「兄ちゃんを貰ってくれるいい人が居ないか
全力で探して見る。」
23とは言え兄ちゃんは7年の間に良いことは
なかったのかしら?
黒い肌の姪や甥が出来たらどうしよう。
アフリカに住むことになったとか言い出したら
今度こそ家を長期離れてくれるんだろうか?
「あー、それなら居るよ~」
「はぁ!?」
嘘だろうよ!!
こんな兄ちゃんを貰ってくれるいい人が居るのか!?
「それは黒いお肌の美人なのか!?」
「黒い肌?美人かどうかはひーちゃんが
会ってからのお楽しみだねー。」
まさか、この兄ちゃんにそんな人が
居るわけない。
これは何かの間違いである。
むしろ、兄ちゃんの狂言かもしれない。
「後ね、兄ちゃんはひーちゃんが結婚する
までは結婚するつもりないよー。」
いきなり何を言い出すかと思えば何それ?
そんなにあたしが好きか!!
彼女を大事にしろよ!!
兄ちゃんのことを好きだと言う彼女が
どんな人であってもよろしくお願いしますと
伝えようと心に誓った。
「結局、どっちなんだよ。」
慶詩のツッコミが辛うじて入った。
「えー、ひーちゃんが結婚する花嫁姿は
見てみたいじゃん。きっと、すごい変身
遂げちゃいそうだろ!?でも、実際に誰か
のものになるとか考えるとね手塩を掛けて
育ててきた分ムカつくよね!!」
育てられた覚えないよ!!
むしろ、兄ちゃんを育てたような
気がするのは何故だろう・・・・
あたしのことはどうだっていいんだよ。
自分のこと心配して欲しいよ。