Hurly-Burly3 【完】
※鋸は危険物です。真似は絶対にしないで下さい。
な、何その青い顔は!!
誰に何されたんだ!?
「ヒヨリン、何してんの?」
沈黙が走る中、一番先に口を開いたのはユウヤだった。
「見ての通りだ。看板作りに没頭している。」
どう見たってそう見える状況だろう。
「危ないよ、日和ちゃん。」
「危なくないよ!鋸で木材切ってるんだよ!」
馨君が動揺しているところを見たのは初めてかもしれない。
「お前予想外にもほどがあるぞ。」
慶詩は盛大なため息を吐く。
「予想外ってどこが予想外なの?」
「そんな楽しそうに逞しく大工仕事してる女
なんて見たことねぇよ。」
「じゃあ、いい経験をしたな!」
ポンと慶詩の肩に手を置くと、
「お前、マジでタマ付いてんじゃねぇよな?」
「しっ、失礼なっ!!」
失礼極まりないことを言われた。
でも、あたしのメンタル強くなった!
これぐらいでHPは減らなくなったようだ。
「他のヤツ何で居ねぇんだよ。」
伊織君が花壇に腰を降ろして遠くに居る
女の子たちに手を振る。
相変わらず、好きだな。
もうこれは病気として認定しちゃっていいぐらいじゃない?
「帰宅部組で準備してんだよ。
みんな部活の掛け持ちが忙しいみたいで、
暇なのがあたしとサユとクルミちゃんと彩乃ちゃん
だから手分けして作業してるの!」
「お前、とりあえずその鋸こっち寄こせ。」
「えっ、ヤダ!」
今から切るところなんだからね!
これからが楽しみなところを没収されるなんて、
新発売のお菓子を買ったけど道路でぶちまけちゃった
時ぐらいのショックだよ!!
「わった、わったから危ねぇだろうが!!」
振り回すなよと慶詩に鋸を強制的に取り上げられた。
あたしの楽しみがっ!!
どうにかして取り返さねば。