Hurly-Burly3 【完】
 
透真はその長い睫毛を瞬かせて瞼を閉じる。

「あと、7ヶ月しか猶予は残ってない。

それまでにひーちゃんの決意を崩す。」

「もしかして・・・・・」

何となく嫌な予感が過った。

今、俺が思ってることが正しければ

透真が自由を手放して帰って来た理由が

それだったと理解出来る。

「・・・ご名答。俺の知る限りで状況は最悪だ。

俺の妹だぞ、誰よりも可愛い俺の妹がこうする

ことぐらい予測立てなかった俺が悪い。」

「何でひーちゃんにまでそんなこと・・・」

考えなかったわけじゃない。

透真だって悩みに悩んだ。

でも、いつそんな機会があった?

「それが分かりゃ苦労しねぇよい。」

もしそれが本当なら家の可愛い妹は

発狂するだろうな。

「お前はひーちゃんに聞いたのか?」

「聞きたくても聞けるわけないだろ。

その日が来るまでに俺は絶対ひーちゃんの

考えを変えさせてやる。」

これはしばらく平穏に暮らしてた俺には

正直刺激が強すぎた。

「多分、変えるのは難しいだろうな。」

あの子は一度決めたらとことん頑固じゃないか。

お前にそっくりなところだよ。

「でも、ひーちゃん前より笑ってくれる

ようになったんだ。

俺はあいつ等との出会いに賭ける。」

「透真、自分のせいだって思うなよ?」

俺が一番心配なのはお前が苦しんでる

んじゃないかってことだ。

「分かってる。」

この件で散々悩まされたお前を今度は

あの子が引き受けたんだ。

誰よりも幸せになって欲しい子が自分と

同じ選択権を与えられた。

そして、その結果が最悪な事態になることを

お前は知ったんだな?

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