Hurly-Burly3 【完】
「日和ちゃん、何かいいことあった?」
馨君お気づきですか?
「そんなにあのおにーさん好きか?」
伊織君全然分かってません。
「あ、ひーちゃん!!
兄ちゃんの服はどこなのかい!?
パンツすら見つからないんだけど、
この家こんなに広かったっけ?」
最低過ぎる。
何でタオル腰に巻いただけで出て来れる?
「あんな兄ちゃん好きだと思うか?」
伊織君!!
「兄ちゃん、お願いだからそんな格好で
ウロウロしないで!!」
来客来てるのに何てことなの!?
「えっ?」
パサリ
目が点になったのは言うまでもない。
たった今兄ちゃんの腰に巻かれたものが
床に落ちたのである。
年頃の妹になんてもの見せてくれてんだ!!
「ひーちゃん、その包丁は何ですか?」
殺意どころか地獄に送ってやりたい。
「兄ちゃんなんて大嫌いだっ!!」
ボウルを兄ちゃんの頭に投げつけて、
リビングを出て兄ちゃんの部屋に行き、
服を探した。
全く兄ちゃんには困る。
大和さんとは大違いだよ。
まだお兄ちゃんの方を紹介する方が
断然良かった。
朔兄ちゃんの方が常識を知っている。
リビングに戻ると兄ちゃんは正座して
待っていた。
「ひーちゃん、ごめんっ」
土下座をする兄ちゃんに男としての
プライドはないのかと目を疑った。
「兄ちゃんが悪かった!!」
せめてパンツだけでも穿いてくれよ。
そんなみっともない姿を友人に見られてる
あたしの身にもなって!!