淫らな月
斉藤君たちと別れた私達はそのまま私の家へ
小夜さんが大地くんの誕生日のパーティを
してくれるというからだ・・
悪いよ・・もうそんな年じゃないしと大地君
「小夜さん大変だしいいよって言ったんだけど
私たちになにかしてあげるのが楽しいみたい
小夜さんの料理おいしいから・・
みんなで家に寄ってって」
と言って先日お願いしていた・・
家に着いた私たちはセイが博士は?と聞くので
具合が良くない・・
青が逝ってしまってから特に
と言ったらご挨拶に行くよと言ってくれて
みんなで挨拶に来てくれた・・
お父さんも布団から体を起こして
「よく来てくれたね・・楽しんでいってね」
と言ってくれた・・
テーブルについた私たち
テーブルいっぱいの美味しそうな料理・・
ケーキはチョコレートケーキ・・
サッカーで日焼けした大地くんの
イメージだそうだ
みんな楽しそうにおしゃべりして
お兄さんと小夜さんも並んで仲良く話している
彼らは入籍だけ済ませた・・結婚式はまだ
「・・セイ・・18歳になったら
結婚しよういうのはまだ有効?」と聞く私・・
セイは笑って「もちろんだよ・・梅香」
「お父さんに花嫁姿見せてあげたいんだけど
もう永くないような気がするんだ
できればセイが18になったら
すぐにでも結婚式してもらっていい?」
俯いて話す私・・
「いいよ・・どこで式をしたいの?」
「お母さんのお墓がある教会でしたいんだ
セイの誕生日って7月いつだっけ?」
「君はそんなことも知らないの?」
と顔をしかめる・・そしてまたブツブツ言う
全くそれでよく結婚しようなんて言えるよって
「7月26日・・30か31日が土日だから
どっちかがいいよね」って気を取り直したみたい
「うん、お兄さん達も良かったら一緒にしよう
まだでしょ結婚式・・セイもいいよね」と言った
「もちろん」とセイ・・
小夜さんはびっくりして私を次にお兄さんを見た
頷くお兄さん・・小夜さんは少し涙ぐんでた
そして私たちはお兄さんたちと一緒に結婚式を
挙げることになった・・



< 113 / 154 >

この作品をシェア

pagetop