淫らな月
良かったらか・・なんか奥ゆかしいなあ
アメリカに住んでるとこちらの子は積極的過ぎてうっとうしい
なんか新鮮でほほえましい・・
カードを何の気なく匂った・・
この匂い・・まさか・・
あの子では?
美桜からの手紙に何か書いてるのではと思った
最近仲良くなった友達が作ったものです・・それしか書いてなかった
すぐ美桜に電話した・・
ボストンと日本は14時間時差がある
今こちらは金曜日の夕方の6時・・時差で向こうは次の朝の8時か・・
いくら土曜日でもいくら美桜でも
もう起きてていい時間だ・・
「・・セイくん?何こんなに朝早くから・・」
まだ寝てたのかこの女は
「美桜・・早く起きろ・・昨日大地とやりすぎたか?」
「な、何言ってるの・・なんか用事なの?」
「用事があるからかけてるんだ・・このチョコ作ったのは誰だ」
「チョコ?あっ届いたんだ・・気になる?」
「気になるからかけてるんだ・・早く話せ」
「梅香ちゃんっていうんだ・・高山梅香・・中央高の2年・・」
「高山?」高山博士の娘じゃないのか?
「どんな子だ・・髪の色とか目の色とか」
「髪の色?真っ黒だよ・・眼だって黒いけど」
黒か・・あの子は赤かった・・髪も眼も・・違うのか?
でも変装してる可能性もある・・確かめたい・・
僕は父に事情を話し・・
どうしても済ませないといけない事を済ませた
僕は父の研究チームの一員だから・・
はやる気持ちを押さえて飛行機に飛び乗った・・
あの子に会いたいという一心で・・
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