淫らな月

~別れ・・そして~

転校初日から彼とは口を聞いていない・・
いつも彼の周りには女の子たちが・・
それも三日目あたりからは佐野友紀という
可愛い子とその友達になった・・
私とのことはなんだったんだろうと思う
夢だったのかとも思うほどに・・
彼とのことがあって
私は兄から解放されてのだから
それだけでも感謝しないとと思う
普通の可愛い子の方がいいものね
きっと青を産むのも私じゃないんだよ・・
そんなこと考えていると
隣の斉藤君がまた声をかけてくれる
三年になって初めて同じクラスになった
男の子だけど真面目な子で
多分佐野さんのことが好きなのかなっと思う
好きな人がほかの人に眼を輝かせているのは
見てられないものね
だから私たちは彼らを見ないように
二人ニコニコしながら
斉藤君が分からない数学の問題に二人で解いているという感じ
この何日かで仲良くなった私たち・・
寂しいけどね・・
明日は土曜日学校に来なくて済むのは
今の私には助かる・・

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