淫らな月
アメリカから帰った彼女は
やっぱり高校卒業まで日本に居たいという
まあ当然といえば当然のこと
彼女をお兄さんと離したい・・
彼女と離れたくない僕が早まっただけのこと
僕の気持ちは通じたよね
君は申し訳なさそうに僕に言った・・
僕はあっさりしょうがないよねと言った・・
僕が君をほっとくと思う?
また君は変装をしているが
以前の彼女ではない・・
真っ黒な背中まであるかつらをかぶり
眼には黒いカラコンとメガネと
わざと冴えない格好をしているが
中身は僕を夢中にさせる美しい人だ・・
近くにいて監視しないと・・
悪い虫がつく・・やっぱり・・
誰だあの隣の男・・
それにしても休み時間の度に女の子たちが
話しかけに来る
邪険にしてると彼女が嫌がらせをされる
美桜のこともあったから念のため…
彼女といるために帰ってきたのに
彼女のところに行けない・・
いつの間にか帰ってるし・・
彼女の機嫌が悪くなってまともに話してない
当然・・彼女に触れてない・・
あ~せっかく日本に来たのに・・
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