生徒会長の裏の顔
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ゴールテープを切って、振り返ると、2位とは以外と差があった。
園芸委員に誘導されて1位の列へ。
「鈴!なんでそんなに早いの!?
うちの部活入ろうよ!」
と陸上部の美空(ミク)ちゃんが言った。
「いや、部活は…。
あ、ごめん。生徒会の仕事行かなきゃ」
私は苦笑いで立ち上がり、その場から離れた。
「ごめん、仕事あるから抜けるね」
園芸委員に言ってから、ピンマイクを入れる。
「夏村です。戻りました」
『おー。確認よろしく』
だるそうな会長の声が返ってきた。