Helloween Night【短】
仕事の後に隆哉と飲みに行き、その帰りに賑やかな街を歩きながら笑みが零れた。


「仮装ばっかりだな」


「うん、本当に」


色んな衣装を身に纏って客を呼び込む店員を見て、フフッと笑ってしまう。


普段は仕事が忙しくてイベント事に時間を割く余裕は無いけど、イベント一色になる街を見ると心が弾む。


「なぁ、沙耶。Trick or treat!」


「えっ?」


「お菓子がないならキスしろよ」


「こっ、ここでっ!?」


「早くしないとイタズラするぞ」


「バカッ……!」


「ふ〜ん、そんな事言うのか」


今夜はいつもよりも仕事が早く終わった事をすっかり忘れていたあたしは、ニヤリと笑った隆哉を前に顔を引き攣らせてしまった。





この後、隆哉はもちろん送り狼になったのだった――。





             END.


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