結婚白書Ⅱ 【恋する理由】


その日は いくところ いくところ 同じ会話の繰り返し

嬉しかったのは みんなが私と彼の結婚を 好意的に受け入れてくれたこと

なにより 要が堂々と結婚宣言をしたことが 私にとっては嬉しいことだった



結婚式をしない私達のために

後日 同僚達が「結婚祝いの会」を開いてくれた

そして 加藤専務からは 過分なほどのお祝いをいただいた





「新婚旅行は 行けるときに行った方がいいわよ

あとで行こう・・・なーんて言ってたら 即 オメデタで 後悔するわよぉ

結婚式もしなかったんだし ドーンと豪華な旅行をしてらっしゃい」



玲子先生や 結婚している先輩達の強力な勧めで

お互いの仕事を調整して 10日間ほど休んで新婚旅行に行った





南の島の 水上コテージでのんびり過ごす



「隠れ家みたいで ゆっくり出来ますよ」



旅行代理店の担当者の言葉どおり 

仕事も時間も忘れて ゆるやかな時を満喫した


要はスキューバダイビングに夢中



「久しぶりに潜ったよ 釣りもいいけど また潜りに来ようかな」



要はスキューバダイビングの資格も持っているそうだ

アナタって いったいいくつ資格を持ってるの?

夫になった彼に いまだに驚かされる

 




結婚生活は 心配したほど苦ではなく

要は 予想以上に家事に協力的だった





そして まもなく私は妊娠した





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