本能で恋を








「……はあ!?」



今度は私が、不機嫌な声を出して葉月君を睨む。




目の前のコイツが何を考えているのかわからない。



どう見ても、女の子に困ってなさそうなくらいイケメンで、

今日数時間前にあった女と結婚する気が起きるような人には見えない。






しかしながら今この時点で、親たち側に回った葉月君を失った私には味方が1人も居なくなった。




まずい…このままじゃ、親がその気で話を進めてしまう。





私は恋愛や結婚に対してそんなに理想や夢を持っていないが、

それでも、それなりに恋愛して、お互いを知った人と結婚を決めたい。



こんな、ただ親から指示されて、お互いも知らず恋愛もしていない相手と結婚の気など起こらない。




 
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