モルフェウスの誘惑 ※SS追加しました。
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真山は正直、梓の言葉の真意を解りかねていた
「梓、俺はお前の側にいる
どうした?何か、あったか?
だとしても、何も心配するな
これからも、
俺はお前の側にいてやるから」
と、言いながら梓を抱き寄せると
真山は自分はいつから、こんなにも嘘がスラスラと、言えるようになったのだろうかと思った
そして、梓も
真山の自分への愛は欠片も残っていないのだなと、感じると共に…
真山の腕の中で、そっと目を閉じた
そしてーーー
「別れて欲しいの…
自分を、かつての私を取り戻したいの…
あなたの愛を目一杯、受けていたあの頃の自分よりも、もっと前の私をーーー
強かった私を取り戻したいのよ」
と、抱き締められながら梓は呟いた
「な、なに言ってんの?
梓、一人で生きていくなんて無理だよ
そんな、投げやりな事いうなよ
俺なしでどうやって、生きていくんだよ?
梓、わかってんの?」
「わかってるわ。だからこそ、そうしたいの。
正直、あなたの側にいればいるほど苦しいのよ
心を閉ざした私だって、それくらいはわかるし、感じてる」
梓は真山の腕をゆっくりと振りほどくと、
真っ直ぐに、真山を見据えて言った
「最後に、ほんの一欠片残っていたプライドが
私の背中を今、押してくれている
今、私が立ち直るよう背中を押してくれているのは、あなたじゃなくて、私自身の
プライドなのよ」
真山は驚いていた
今、とてつもなく傷ついている自分に
少し、震えていた
梓はただ、毎日外を見ているだけだと
思っていた
その様子を真山はまるで自由に飛べない
小鳥のようだと思っていた
哀れみすら感じていた
だからこそ、梓に報いようとしていた
自分のせいで、ここまで梓を追い込んだことに、負い目を感じていた
それで、ここにいると決めたのに
梓に対して償っていこうと、決めたのに…
その、梓にこんな風に言われるなんてーーー
『籠の鳥は俺だったのか…』
心の中で呟いた
真山は正直、梓の言葉の真意を解りかねていた
「梓、俺はお前の側にいる
どうした?何か、あったか?
だとしても、何も心配するな
これからも、
俺はお前の側にいてやるから」
と、言いながら梓を抱き寄せると
真山は自分はいつから、こんなにも嘘がスラスラと、言えるようになったのだろうかと思った
そして、梓も
真山の自分への愛は欠片も残っていないのだなと、感じると共に…
真山の腕の中で、そっと目を閉じた
そしてーーー
「別れて欲しいの…
自分を、かつての私を取り戻したいの…
あなたの愛を目一杯、受けていたあの頃の自分よりも、もっと前の私をーーー
強かった私を取り戻したいのよ」
と、抱き締められながら梓は呟いた
「な、なに言ってんの?
梓、一人で生きていくなんて無理だよ
そんな、投げやりな事いうなよ
俺なしでどうやって、生きていくんだよ?
梓、わかってんの?」
「わかってるわ。だからこそ、そうしたいの。
正直、あなたの側にいればいるほど苦しいのよ
心を閉ざした私だって、それくらいはわかるし、感じてる」
梓は真山の腕をゆっくりと振りほどくと、
真っ直ぐに、真山を見据えて言った
「最後に、ほんの一欠片残っていたプライドが
私の背中を今、押してくれている
今、私が立ち直るよう背中を押してくれているのは、あなたじゃなくて、私自身の
プライドなのよ」
真山は驚いていた
今、とてつもなく傷ついている自分に
少し、震えていた
梓はただ、毎日外を見ているだけだと
思っていた
その様子を真山はまるで自由に飛べない
小鳥のようだと思っていた
哀れみすら感じていた
だからこそ、梓に報いようとしていた
自分のせいで、ここまで梓を追い込んだことに、負い目を感じていた
それで、ここにいると決めたのに
梓に対して償っていこうと、決めたのに…
その、梓にこんな風に言われるなんてーーー
『籠の鳥は俺だったのか…』
心の中で呟いた