秘密な男女
「おい」



「立花くん!?どうしてこちらに…」




そこには仏頂面の立花くんの姿があった




「あら、あなたが立花くん?いらっしゃい」




お母さんが来ると立花くんはとびきりの笑顔になった




「これからお世話になります。おばさん」



「あら~お母さんがいいわ~」


「はは…」




え…何?どういうこと?




立花くんとお母さんが楽しそうに話している中で私の頭は混乱していた





「ご飯まだもう少しかかるから葵、あの二階の空いてる部屋に案内してあげなさい」



「えっ…お母さん。私何も聞いてないですけど」



「あれー?そうだっけ?」




お母さんはとぼけた声で言う




「まーいいじゃない」




良くないでしょう…お母さん……



私はそう思いながらも声には出さず立花くんを案内した





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