思春期の恋



「大丈夫か?」



柊司は制服のポケットに両手を突っ込んで立っていた。


ものすごく久しぶりに、私に話しかけてきた柊司に、

なんだか変な気持ちになった。





「見ての通り、こけました」



私は目をそらし、


あっさりとそう答えて、


左足だけで立とうとした。




すると柊司は、


私の左腕をぐいっと引っ張って、私を立ち上がらせた。




「うわっっっ‼」





いきなり強く引っ張られたから、左足だけで立っていられず、



バランスを崩した。



そしたらさらにぐいっと左腕を引っ張られて、



ストンと柊司の胸に抱きとめられた。





私の顔の真横に柊司の顔


柊司の匂い、


腰の辺りに柊司の手を感じて、



今までに感じたことのない気持ちになった。






な・・なにこれ・・・私・・・




超ドキドキしている・・・









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