思春期の恋
次の日、
擦りむいた膝よりも、捻った右足首がどうにも痛いから、
学校を休んでお母さんと病院に行くことにした。
近所の整形外科。
おじいちゃん先生によると、骨に異常はなくて捻挫とのこと。
包帯だけではなく、固定したほうが早く治るというから、
言われるがままに固定してもらったら、ずいぶんと大袈裟な包帯姿になった。
まるで骨折したかのようだった。
そのまま家に帰り、
リビングでお昼ご飯を食べ、
自分の部屋まで必死になって階段を上り 、
必死になって部屋着に着替えて、ベッドに寝転がった。
・・・超不便だ。
もう、このまま寝ていたい。
部屋から出たくない。
階段めんどくさい。
ゴロゴロうだうだとしていたら、眠くなってきてそのまま眠ってしまった。
そよー
そーよこ!
・・・・・ん?
名前を呼ばれて目を開けると、私を見下ろしているお母さんの顔が見えた。
お母さんの顔は、めっちゃ笑顔だった。
「柊ちゃんが来たけど」
・・・は?
しゅうちゃん・・・?
「えっ!!」
ガバッと上半身を起こした。
「久しぶりよね。びっくりしちゃった。
色んな意味で。
学校帰りに寄ってくれるなんて・・・
上がってもらうわね」