隣の席の俺様ヤンキー【完】
「何だよ」
「魁一……あたし以外の女の子とキスしてないよね?」
そんなこと聞くつもりなんてこれっぽっちもなくて。
ただ、魁一との距離があまりにも近すぎて動揺したの。
心臓がこれ以上ないっていうほどに激しく暴れていたから。
「……――なんだよ急に」
腰から離れる魁一の腕。
魁一はそう言うと、あたしの体を解放した。
肯定も否定もしない魁一。
だけど、魁一の瞳がわずかに揺れたのをあたしは見逃さなかった。
「ねぇ、魁一……――」
「次の時間、体育だよな?戻って着替えねぇと間に合わないだろ」
「うん……」
「俺、次もサボるから。早くいけ」
魁一はそう言うと、あたしの頭をポンポンっと優しく叩いた。