ガラスダマ
「うん、お邪魔しようかな」
珠の家とは比べ物にならないくらい狭く普通の家だけど。
実際に珠を入れると、笑いそうになるくらいこの家は珠に似合わないと思った。
汚い畳も、薄い壁も、響く物音も。
「ここで瑠衣ちゃんは育ったんだね」
そう言いながら珠が開けた部屋はお父さんの部屋。
幼い頃は入ったりしてたけど、もうずっと足を踏み入れたことはない。
止めることもせず、ただ珠の後ろ姿を眺めていた。
「あ、これ瑠衣ちゃん?」