ガラスダマ
こっちには全然気づいてはいない。
「…どうする?」
「どうするって…」
珠は声を掛けたいみたいだけど、重い空気を身にまとった高橋にどうも近づけない。
ついて行くつもりなんて全くなかったけど、たまたま行く方向が同じだったから。
ゆっくりとした歩速に合わせて、あたし達もゆっくりと歩いた。
高橋の家って珠の家の方面だったんだ。
しばらく歩き続けると、角を曲がってすぐの平屋の家に入っていった。