ガラスダマ


優しさなんてない。

別にあたしも求めてない。


温もりすら感じられないこの行為に、何の感情も生まれない。

何であたしもこんな事してるんだろう。

汚れたあたしと寝てしまったこの人も、きっと汚れてしまった。


誘ってきたのはこの人からだけど、ちょっと罪悪感に苛まれる。


大きく揺れる度に、あたしの頬に落ちてくる熱いモノ。

無表情なのに、目からは大粒の涙が流れていた。


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