ガラスダマ


いつの間にか珠の目に魅入ってしまっていた。

作り笑いじゃない素直な笑顔。


幸せいっぱい?

崩してやりたくもなる。


「瑠衣ちゃん?」


「…何」


「順番だよ」


ハッとして前を向くと、たくさんの視線がこっちに向いていた。

注目を浴びるのは嫌い。


その場で立ち上がり、名前と軽い挨拶だけしてまた座った。



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