マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
いつの間にかボーーーッとしていた私の前で、十六夜君が片手をパタパタ振っていた。


「何って……口半開きで人の事ジーーーッと見てたからさ」


「ええ!?ウソ、ごめんっ!!」


あぁぁあぁああ!!私マァージィーで何やってんの!!


地図とか大荷物運ぶの手伝ってくれた時も確か私、十六夜君ジッと見てそれ指摘されたよね!?


2回目って、恥、恥ずかし過ぎる……!学習能力が無いわっ!


「オレの顔、何か付いてる?」


冷や汗を流していると、十六夜君が自分の顔を指差した。


「う、ううん!!何も付いてないよっ!!」
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