恋愛初心者
友歌のアゴがガタガタと音を立て始める。
「ダ、ダダダッダ、ダダダ誰ですかぁっ!」
は?
友歌・・・、いくら直視できねーからって・・・、こっち見て言うなーーーー!
「あたしは詩音だよっ!」
「知ってるよっ!」
皆さん♪
すごくすごーくイライラします☆
「あははっ、おもしろ〜い♪あたし、菊池原沙夜って言うの。悪いものではないよぉーっ!!ふふ」
沙夜は爆笑しながら次は友歌に握手を求め、友歌は半信半疑でその手をとった。
「こいつは友歌。んー、多分尋常じゃないほどの人見知り。」
友歌ったらまだ涙目。
未だに沙夜のことを見れていない様子だ。
「皆さん!会場の準備が出来ましたので、体育館にお入りください!」
ん?
もうそんな時間?
像の上にある時計を見ると、8時50分。
9時に式が始まる予定だ。
まぁ予定通りだな。
「入ってくださーい!そこの新入生!」
えっ、あたし?
「ほら早く。」
友歌はぽかんと口を開け、沙夜はほっぺを両手で押さえていた。