† of Ogre~鬼の心理
(ああ、うん、そっか)

と、今の瞬間でようやく、納得する。納得できた。

この少年は、言いたくて言いたくて仕方がないんだ。

僕に用があるし、真輝ちゃんのことについてさっきの質問をより明確にしたいし、本当は、肝心の部分で言いよどむつもりもない。

そう彼は、

「君、なにかに影響されてる? たとえば、――発言を強制的にコントロールされている、とか」

なぜかは知らない。が、なにか、あるいは何者かによって、言葉を封印されている可能性がある。

『そ、そうですっ』

ほら、ビンゴだ。

「そうか。それはだれに?」

『悟くん――藤岡悟くんにです』

「……――うん?」

耳を疑った。その気になれば数百メートル先の会話も聞ける僕の耳だが……その耳を疑った。

今、彼はなんと言っただろう。

思わず受話器を耳から話、円形に並んだ小さな穴達を見つめてしまう。

小首を傾げ、もう一度受話器を耳に当てた。

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