† of Ogre~鬼の心理
真輝ちゃんが言っていたが、僕は暗い方面の笑いが豊富らしい。

否定しないとも。

「これは、ちょっと、笑えない……」

と言っている今でさえ、口角はやや持ち上がって、きっと奇天烈な笑い顔なのだろうから。

ただ、女も相当ひどい顔をしていた。今の攻撃はきっと彼女にとって決め手なのだろう。それでもこの僕が討たれないことに対し、一目見てよくわかるほどに立腹していた。

そこに、驚きやら不可解さやらの表情が加わるから、口やら眉やら、およそ感情を表すパーツがいびつに曲がっている。

もとが美人だけに、とても醜悪な顔だ。

「っ、聖音法術をも及ばないと……!? 東城のみならず、アナタのような者まで、現代に……、――やはり、わたくしが目覚めたのは宿命。祓わなければ、わたくしの聖音法術で。この、わたくしが! この、心音に懸けて!!」

両手で祈るように持った錫杖がそのまま、まっすぐに持ち上げられる。掲げられる。

そして直下、再び石突がコンクリートを打ち、鈴の音が爆発した。
< 288 / 414 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop