雨降って、血固まる。
「完全に俺のエゴだ。


でも、殺してほしいと懇願するルナを無理矢理立ち直らせるのもエゴなんじゃないかって…


だったら楽になる方を選ぼうと思った。


ルナが望んでいる方を選ぼうと思った。


俺は…


間違っていたんだろうか…」



答える必要のない問い掛けだとはわかっていた。



でも、ただなんとなく言葉を発してしまう。



「どっちが正しいかなんて誰にもわからない。


もしかしたら答え自体が存在しないのかもしれない。


人は、立ち直らせるのが当たり前だと言うかもしれないが、私はそうは思わない。


エゴなんて、自覚した時点でそうでなくなる。


他人を思いやったエゴは有り得ない。


お前は、ルナの願いを聞き入れた。


ただそれだけの事だ」



人とこんなに長く会話をしたのは初めてかもしれない。
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