雨降って、血固まる。
突然、雨が止んだ。



そう思ったけれど、どうやらそうではないようだ。



私の頭の上には鴉のような真っ黒の傘がさされており、私の眼前には190センチはありそうな大柄な男が立っていた。



男はどうやら私を見下ろしているようだが、深々とかぶった黒いフードのせいで影になっていて、顔はわからない。
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