traitor


「ねぇ陸、天皇って今頃どうしてるんだっけ?」

「.....あの世だろ」

「クスっ
 へぇ。そうなんだ。あの世ねぇー」


周りの子はヘラヘラ笑う2人を
奇妙なものを見るかのように見ていた。


1人は誰もが目を惹く程の美しさだったが、
どこか大人のような、
冷酷な表情が見え隠れしていた。


一方陸。
そう呼ばれた方は少し低めの声だった。
黒いパーカを目深まで被り、
どのような表情かは見て取れない。
でも、口元だけはまるで嘲笑うかのように
一瞬だけ歪ませていた。


「空、そろそろ移動しよう。
 注目しすぎだ」

「はぁーい。クスっ」



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