俺様ヤンキーと切ない恋の途中で。





「そうやって、髪の毛、耳にかけちゃうところ。

…中学生のころさ、ピアスしてるのバレるから、かけちゃダメって何回も言ったのに」






悪戯に笑う遥斗に釣られて、私も頬が緩んだ。





じわり、と胸が温かくなって。





ああ、やっぱり好きなんだ、と。





彼が好きなんだと、実感した時。





木島元樹の目が、涙で溢れかえっているとも知らずに。






「…遥斗だって、変わってないじゃん」






私は、陽気に笑っていた。





幸せだったのだ。身も焦がれるほど、想い続けた彼が、私の目の前で私だけに笑うから。





けれど、くすくすと笑っていた彼が、前触れもなく突然俯いた。





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