あなたと見る月~新撰組~(編集中)










キーンコーンカーンコーン



やっと授業が終わったようだ。


「……だるい」




今日はもう授業がないからホームルームを待たず教室を出る。



靴を履き替えて家路につく。





私の家はお寺だ。



師匠と師匠の奥さんと数人の子供たちと一緒に住んでいる。



孤児院みたいな所だ。



捨てられたら子や両親が育てられなくなった子などいろいろな理由で子供たちがここに連れてこられる。






師匠と奥さんはその子供たちを快く受け入れてくれる。



子供たちにとっては天国であると同時に地獄である。




私はその中の1人で今いる子供の中では最年長の高校3年生だ。



卒業したら1人暮らしをすることが決まっている。





師匠も奥さんもとても優しい。



一般的に見れば私は不幸なんだろう。



親に捨てられたかなにかでこんな所にいるのは端から見ればかわいそうな子。



でも私は師匠に拾われて幸せだった。



だから周りの目なんて気にしていない。








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