『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
そんなやり取りを繰り広げている間にも弟が運転する車は大学へと到着して、大学の守衛さんに権田先生の手伝いでと説明してそのまま大学の門をくぐり抜け駐車場へと車をとめ…足早に正面玄関まで進むと、大学の正面玄関の前にレンタカーで借りたトラックが横付けして停車してあるのを見つける。
「あれだ…。」
トラックの方向を指さして私はとりあえずトラックの横を伝うように進み荷物を運んでいる学生に声をかけようとしたら…ちょうど出てきた権田教授に声をかけられた。
「生駒!」
権田教授は、諷馬に会釈しながら近付いてきた。
「なんだか大掛かりなんですね‥。」
荷物を持ち込む生徒を眺めながら私たちは呆気にとられてみていた。
「そうなんだよ‥。
実は‥君達二人と自分を含めて今日同行するのは3人しか集められなくてね‥。
なにせ急な事だし‥あまり口外できない事なのでたくさん人員も呼べる訳ではないんだがね‥。
今…どう乗り合わせていくか考えていたとこなんだ。」
「その点なら…俺が姉ちゃんをしっかり…京都まで乗せていくので安心して下さい!」