理科室のオルガン


「先生!」


「柔沢!」


なにやら手を握り合う二人。


小説みたいなロマンチックな感じじゃなくて、同志を見つけたうんたららて感じ。


「とりあえず。
もうチャイムなるから教室戻るぞ」


「えー。
もう?」


ブー、と口をとがらせる江夏。


しかし、江夏の目線は……


「しゅうやんいい足してますねぇ~。
先生どう思います?」


「あぁ~……。
けど、もう少し丸っとしたほうが……」


「くたばれゲスが。
教師クビになれ。
二人ともあの窓から飛び降りろ」


なにセクハラ発言してるんだこの先生は……。


「ちょっと触っていいか……?」


「なに堂々とセクハラしようとしてんだこのクズが!」


「高いですよ?」


「てめぇもなに金とろうとしてんだよ。
金ほしいならは・た・ら・け!」


江夏を床に寝かせ、四の字固め。


「ぎゃあああああ!
ギヴギヴ!!」


床をバンバン叩く江夏なんぞしらん。


「パンツみえるぞ桃晴」


「覗こうとするな。
短パン穿いてるから問題はない」


この教師教育委員会に訴えてやろうか。


「秋ちゃんギヴ~~!!」


「反省したか!」


「したー!
したよぉぅー!!」


涙目になっている江夏を解放する。


そんで……


「今すぐ警察呼んでやりましょうか葛(クズ)先生」


葛(クズ)にはニッコリスマイルをプレゼント。


怒りマーク入りだけどね。


「いやぁ~。
俺前科ありだから警察はちょっと……」


「なにしやがったクズ」


ほんとになにした。


こんな奴が教師でいいのかこの高校。


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