君と、世界の果てで
……そう。
もう、止められない。
もう一度、キスをすると。
彼女の体を持ち上げ、体を反転させて。
そのままベッドになだれこんだ。
深音は、驚いた顔でこちらを見つめる。
ワンピースをたくしあげられ、やっと事態を察したらしい。
「あ、あのっ」
「あぁ?」
「……いきなし、するの?」
「……嫌か」
「い、嫌じゃない、けど……」
顔を隠そうとする彼女の手を、自分の指で拘束する。
「明かりが……」
「あぁ……」
ベッドの縁に転がっていたリモコンで、照明を消した。
暗闇の中、彼女の白い肌だけが光る。
しかし、いつもの小悪魔はどこにもいない。
そうか。
小悪魔だったんじゃない。
彼女は、ただ素直に愛情を表現していただけだったのだ。
「あの、翼さん」
彼女が、言いにくそうに口を開く。