君と、世界の果てで
火傷の痛み。
俺の胸を濡らした涙。
二人で過ごした、短く幸せだった日々。
死ぬほど恥ずかしかった、写真シールと待受画面。
最初で最後のワンマンライブ。
君が書いた、陳腐なラブレター。
君が作ってくれた、服。
死にたくないと言った、小さな声。
バラの浮かぶバスタブでの、最後のセックス。
裏切ってしまった、君と弟の秘密を知った夜。
病室で抱いた、痩せ細った体。
ハートマークだらけの、可愛いメール。
また、明日。
その約束を、信じていたのに。
深音。
今日は、クリスマスイブだってよ。
こんなに熱いライト達の下でも、君がいなければ凍えてしまう。
君を守ると決めた日の雪は、まだ心に降り積もって。
俺は今年も、君を好きだと思い知る。