天国のマシュに会いたい
そして、これからは毎日自宅で傷口の消毒を朝と夜に実施しなければいけない。

薬を飲ますのと消毒は毎日欠かせない。

翌朝、いつものように二台の車でマシュを病院へ連れて行く。

そして先生が傷口を見て

「痛々しく見えるけど、これが最善の方法です。あとは壊死している部分がミイラ化して自然に取れてくれればいいのですが・・・とにかく、この状態で様子をみていきましょう」

と説明をしてくれて、あとはいつもどおり尿を搾り出し点滴と注射を打つと私が連れて帰りゲージに入れておいて、私は仕事に行ったのだが、マシュのことが気になって仕事が手につかない。

仕事をするのが、非常にしんどかった。

夕方、家に帰ると千恵子が帰ってくるのを待って薬を飲まし消毒をする。

傷口の消毒をする時に、やはり少々は痛むのかマシュは嫌がる。

逃れようとするマシュを私が押さえて千恵子が消毒をしていく。

消毒が終わるとゲージへマシュを戻して入れる。




この夜マシュは自分で立ち上がった。

それまでは座るのはできても、前足で這うだけであったが、指先だけが壊死している右足と左足の骨で、どうにか立ち上がった。

ゲージの中で立ち上がったマシュを見て、私はゲージの入り口を開けてみた。
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