first love【完】

『友達へ』咲希side



朝からの頭痛は治まらず、六時間目が終わってもズキズキしていた。


昼間の疲労もあり、今日は早く帰ろうと仕度をする。


『体育館、どうしよう…』


鞄を持ち花壇へ向かおうとすると、クラスメイトのなかでは、親しくしてくれてる、新田真凛ちゃん(にったまりん)が話しかけてきた。


「咲希ちゃん!!待ってっ!」


「はい…なんでしょう?」


「ねぇねぇ!咲希ちゃんて…
桜井君と付き合ってるって、ほんと?」


いきなり、直球で聞かれてしまって、私はしばらく固まってしまった、らしい。


「さぁ~きちゃんっ!
聞いてる?」


「あ…はい、聞いて…ます。
あの、そ、そうで、す…」


『ああぁ…彼氏って肯定してしまった…』


何を言われるのか不安で、食堂のこともあってかなりドキドキして俯いていると…


「すごぉい!!さすがは咲希ちゃん!!
可愛い子にはカッコいい彼氏だよねぇ~
うわぁ、羨ましいなぁ…
ねっ、ねっ、どっちから告ったの?
ねえ、いつから?」


「あっ…その…あり、がとう…
でも、その、どっち…とかは…」


「あ、まぁ、そうだよねぇ
二人の秘密よねぇ~」


なんだか、一人でテンションの上がる真凛ちゃんを見つめながらどうしたらいいのか考えていた。



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