first love【完】


涙が頬を落ちていくのを見たとき、何をしてんだっ!!って、自分に腹が立った…。


それと同時に、涙って美しいんだと、不謹慎にも初めて感じてた。


俺ってバスケやってるときも、たまにそうだけど…あんまり周りが気にならない分、つっ走りやすいんだよなぁ…。


付き合ったことなくて、彼女に何をしてあげたらいいのか分からなくて、真人に聞いた。


そしたら自分が嬉しい楽しいって思うことは、たいてい相手もそうだなんてアドバイスをもらった。


人に見られたり注目されることには慣れてて、恥ずかしさがない俺は、彼女の羞恥には気遣いできなかった。


でも、一緒にいたいし、いろんなことを知りたい。


これは、どうすればいいんだろ?


嫌がってるわけじゃなかったし…弁当も無理矢理な感じはなかった。


…俺が…一緒に居たいんだから、そうして、彼女のことを守るしか…ないよな?


今日みたいに、泣かせないように。


うわぁ~、なんか俺…変わったかな?


兄貴が聞いたら爆笑されそうだ。


なんか、頭の中が星谷さんだらけだ(笑)


でも、そんな自分が嫌いじゃない。


今日も体育館、見に来てくれるかな?










< 19 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop