幸せの選択
「……」


もう何も言わないで欲しい。

これ以上何か言われたら、私の中でやっと保たれている『何か』が崩れてしまう


膝の上でギュッと握った自分の手をボーッと眺める


「三島?」

何も言わない私を不信に思ったのか、さっきより私との距離を縮めて覗き込む。


「……」


「三島?」


「……っ!」
3度目の問い掛けは、さっきよりずっと近かった。

そして、ひんやりとした課長の手が、私の顎と頬をそっと包んだ。
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