幸せの選択
行く宛もなくトボトボと歩いていると、目の前に明るく照らされているガソリンスタンドが見える。


いつか弘之とドライブの帰りに寄ったことがあったっけ。



深夜にもかかわらず、途切れることなく入っていく車

中には仲の良さそうなカップルもいる。



みんな楽しそうにしている。

「そっか、今日は金曜日だったっけ…」


同じ時間を過ごしながら、彼らとは違う世界にいるようだった。


早歩きで通りすぎようとしたとき、ふと思い出した。


このスタンドには、チェーン店のコーヒーショップが併設されていて、スタンドの明るさとは対照的に薄暗くて、落ち着いた雰囲気の場所だった。




< 200 / 760 >

この作品をシェア

pagetop