幸せの選択
「危なっ」

咄嗟に私の腕をつかんで、転ぶのを助けてくれた課長。


だけど、掴まれた腕に又も激痛が走り思わず悲鳴に似た唸り声をあげてしまった。


「三島…コレ何だ?」

掴まれた腕は未だ解放されないまま、課長の視線の先には、カーディガンの袖が捲れ上がり、その下から現れた赤黒く変色した腕。


「三島!悪い」


一応断ってから、一気にカーディガンの袖を肩まで捲った



「お前……こっちもか?」

もう一方の腕も捲られると、自分でも初めて見る痛々しさに、直視できず目をそらす
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