幸せの選択
長谷さんが私の言葉を遮ってくれたおかげで、私がこの場から退席する様な事態が避けられた。


視線だけで「早く席つけ」という長谷さんに従って、大人しく席に着いた。






「なんなの?アイツ」


席につくと、キッと部長を睨みながら晃樹が耳打ちしてきた。
「さぁ?悪気はないと思うよ」と苦笑を向けると




「ムカつく。よく覚えておこう」と不敵に笑った。


笑顔なのに凍りつきそうなほど冷たいその顔に、ゾクリと背筋が凍る。
何を企んでいるんだろう?





なんだか妙な空気になってしまったことを焦っていると、ウチの営業部長がその空気を一新させてくれた。




「さて、全員がそろったところで、担当者レベルでのミーティングと行きますか?」



「そうですね。では我々はあちらに行きましょう」








< 543 / 760 >

この作品をシェア

pagetop