禁断の果実
「えっ!?・・・・・あ・・・・お断りしようと思ったら、その前にゆっくりでいいから考えてみて・・・といなくなったんで・・・」
今まさにあの目をしている和泉先生・・・。あたしが先生から逃げていた時、教室で捕まえられた時の鋭い目・・・。
ゴクンっと息を呑んだところで、今井先生が帰ってきた。
ホッとしたけれど、和泉先生とは何だか気まづい雰囲気の中で終わってしまった。
今井先生のおかげで、それからは普通に会話をして過ごしていたけれど、和泉先生が異様にお酒を飲む姿に、今井先生が笑いながら止めていた。
帰る頃になると、随分と和泉先生の中にお酒が入っていたみたいだけど、普通に歩ける事は出来るみたいだった。
あたしと今井先生が車に向かう中、和泉先生だけは出口の方に一人歩いて行く・・・・。
「おい、涼介!!乗って行けよ」
「いいよ、ここから近いし」