オレンジジュース~俺と一人の生徒~
俺は、直とリフトに乗った。
この修学旅行でまた思い出ができた。
直、いつか今日の日を懐かしく思い出す日が来るのかな。
この切なくて、苦しい日々を・・・
『あんなこともあったね』って振り返る時が来るのかな。
その時、俺と直はどんな風な2人になっているんだろう。
卒業して、直が俺の生徒じゃなくなって、自由に手を繋いでデートしてるのかぁ?
それとも、すぐ結婚とかしちゃってたり?
俺の描く将来には、直しかいない。
直が隣にいてくれるということだけが、俺を支えてくれているんだよ。
俺は、スキー板に絡まりそうになりながら滑る直の背中を見つめていた。
今だけ。
今だけだ。
卒業すれば、こんな気持ちは消えるんだ。
このどうしようもない気持ち。
彼女なのに、何もしてやれないもどかしさ。
堂々と彼女を守ることができない情けなさ。